マルチリンガル教育センター(Center for Multilingual Education)とは
グローバルチャレンジ
民族や宗教の対立、グローバルな経済格差や移民・難民の問題、環境破壊など、私たちは地球規模の問題に直面しています。今こそ大学は、国際コミュニティに対し真に意義ある貢献をなすべき時といえるでしょう。多言語・多文化のバックグラウンドをもつ多様な人々と協働・共創し、よりよい世界を実現するため、英語の運用能力に加え、マルチリンガルコンピタンシー(多言語運用能力)を備えた人材を輩出すること−−−それは21世紀の大学が担うべき重要な役割になります。大阪大学マルチリンガル教育センター(Center for Multilingual Education: CME)は、外国語教育を刷新し、このグローバルチャレンジに応えます。
センターのミッション
27言語の教育リソース
大阪大学は27言語の教育リソースを有し、日本の総合大学のなかでも圧倒的に充実した外国語教育体制を備えています。阪大だからこそ可能な多言語リテラシー教育を担う組織が、マルチリンガル教育センターです。
外国語教育の刷新
センターは2019年度から、英語を皮切りに外国語教育の改革を始めます。e-learningによるユビキタス学習で基盤的英語力を強化する一方、アクティブラーニングなどの先端的教育メソッドによる少人数対面授業で発信力を鍛えます。そしてTOEFLを活用し、グローバル時代にふさわしい達成度評価を行います。日本語をはじめ他の言語にも、新しいカリキュラムを順次導入します
グローバルプレゼンス
全学の共通教育の改革に加え、高度専門英語教育プログラムの開発、英語プレゼンテーション力を伸ばす教育サービスの導入、日本語教育支援の強化などにより、阪大の国際的発信力を飛躍的に強化し、グローバルプレゼンスを高めます。この目的のため、「ワンストップ」教育サービスを提供するのが「OUマルチリンガル・プラザ」。外国語学習・教育のリソースをここに集約します。
そして未来へ
2018年度、マルチリンガル教育センターの設置とともに、阪大の外国語教育ルネサンスは始まりました。2019年度は英語教育の刷新と「OUマルチリンガル・プラザ」の稼働、2020年度は高度専門英語教育プログラムの試行と日本語学習支援の本格開始、そして2021年度は多言語教育体制のさらなる充実を図ります。これらの改革により、よりグローバルな大阪大学へ、そしてよりよい世界へ、言語教育の立場から貢献します。
マルチリンガル教育センター設置(2018年4月~)
趣旨
大阪大学と大阪外国語大学との統合の真価を発揮し、英語他26言語の全学教育を開発・実施するための一体的・持続的な組織として「大阪大学マルチリンガル教育センター」を創設する。それにより、本学の第3期中期目標期間におけるOUビジョン2021の第一の柱である「Open Education」を推進する。
大阪大学では、言語文化研究科が中心となって、平成24年4月創設の大学全学教育推進機構に設置された言語教育部門と言語教育部会が、これまで、TOEFL-ITPの全学導入、英語e-learning授業の部分的導入、多言語教育の改革、アカデミックイングリッシュ・サポートデスクや外部委託による英語講座の開講等の実績を積んできた。
これらの取組を踏まえつつ、全学の言語教育を統括し、多面的な言語教育改革を継続的に推進するために、本学の言語教育に係る人材を新たに結集し、全学共通教育としての言語教育を担う実行力ある組織として「大阪大学マルチリンガル教育センター」を創設する。
この組織再編により、学生の英語力を抜本的に強化する教育プログラムを開発・実施するとともに、我が国の国立総合大学で唯一外国語学部を擁する大阪大学だけが実現可能なマルチリンガルな言語教育を推進する。
組織強化に基づいた言語教育の開発・実践により、英語のみならず世界の諸言語と日本語に関する先進的な教育法と教育システムを構築し、グローバリゼーション時代における我が国の多言語教育のモデルを確立する。
大阪大学マルチリンガル教育センター組織図